通信41:ホゥ工青葉奨学会代表、本会スタッフと対談
青葉奨学会(ベトナム、ホーチミン市)のグエン・ドク・ホゥエ代表が、ドンズー日本語学校日本語教員兼留学生事務担当者のグエン・ティ・ヒェツプさんとともに来日した。
来日を機会に、ベトナム子供基金代表の近藤昇さんや事務局員などが、ホゥエ氏らと対談した。
対談は9月21日午後、終始和やかな雰囲気で、1時間であった予定をかなり超過して行われた。
中国北京に立ち寄る
― 長旅ご苦労さまでした。お疲れでしょう。
ホゥエ 今回は初めて中国を経由し、北京を2日間見て、昨日来日しました。社会主義を掲げる国でもベトナムと中国とは違いがあり、興味深かったです。
中国の民族色の強い社会主義は印象的でした。
格差、ベトナムでも顕在化
― ベトナムの子どもたちをめぐっては、何が一番大きな問題になっているのですか?
ホゥエ ベトナムは経済成長は順調といわれていますが、日本以上に経済格差が拡大しているかもしれません。グローバリズムにメリットもありますが、私たちは成長に取り残された社会の影に目を注ぐ必要がありますね。
― どこが問題ですか
ホゥエ まず農村でしょう。都市部では近代的な教育インフラが整備されている所もあります。
ハノイ市やホーチミン市には、欧米と肩を並べるインターナショナルスクールができ、富裕な人々はその利益を受けています。
一方、農村部では学校に通えない子どもが多数います。
教育費は原則無料ですが、施設維持費、教育に付随する教科書、通学服や靴など、学校に行く以前にお金がかかります。それは保障されていません。
WTO加盟後、ベトナムも世界的に激しい競争にさらされています。農村では、従来の農業では現金収入が少なくて生活が困難な人が多数出ています。日雇いや土木工事で日銭を稼げる人はまだ良いほうです。
増加する?退学者
ホゥエ 正確な統計は今手元にありませんが、退学者が以前より増えていると、ベトナムで噂されています。中部のある省の小学校では900人の在学生のうち、実に100人余りがごく短期間に退学したと新聞が報道しました。
私も近年の退学者の増加に頭を悩ませています。
退学は、小学校、中学校、高校のいずれでも増加していると思います。経済的理由による欠席で、退学寸前の児童・生徒もいます。小学校教育さえ受けられないのは、重大な問題です。
ベトナム人は元来教育を重視する国民です。退学した子どもは、いずれも家庭の重要な労働力として期待されるのです。
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